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洗面ボウルに負けない水栓金具

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2009年の新築住宅着工件数が80万戸を割り込み、1960年代並みになったと某掲載記事にありました。当社については皆様のおかげで順調ではありますが、業界関係者からも売上がとても寒いという話をよく耳にします。一体いつになったらトンネルを抜けることができる?なんてブツブツ言いながら試行錯誤の毎日だそうです。

今回は水栓金具(蛇口、カラン)の舞台裏をほんの少しご紹介させていただきます。水栓金具には大雑把に分類すると混合水栓、単水栓に分類されます。混合水栓とは湯と水が吐水され、単水栓とは水だけしか吐水されない水栓のことを言います。

洗面所を水栓金具から選ぶ人はほとんどいないはずですが、最近はカッコイイデザインの水栓が世にはびこってきました。当社もデザインの選定には最も神経をすり減らします。まずは「見ただけで蛇口とわかる」「操作方法が見ただけでわかる」ことを確認します。聞けば当たり前ですが、この当たり前のコトができていないとユーザーから間違いなくお叱りを受けます。水栓金具に奇抜なデザインがなく、各メーカーの製品が似たようなデザインになるのはこれが原因でしょうか。。。

基本性能を優先すると胴体部分がどうしてもスリムにならず、メタボになってしまいます。ならば、とできるだけ無駄を省いてシンプルなスケッチを描くのですが、製作工場からは「ここに継ぎ目が必要」とあっさり言われます。一緒に打合せをしている金型屋さんがニヤリとしているのを尻目に、何度もスケッチを書き直すと結局無難なデザイン画が目の前に現れます。それでも気を取り直して妥協できないところは最大の集中力を注ぎ、解決策を金型屋さんと製作工場に打診していきます。

水栓


水栓は金型を元に製作しますが、新しい金型を作るのは恐ろしくコストがかかります。こんなデザインで・・・とスケッチを見せると「新たに金型を作りましょう」となり、出てきた値段を見ると目玉が飛び出ます。こんなに投資して売れなかったらどうしようという不安の二文字が頭の中を駆けめぐりました。新規金型を最低限に抑え、工場がすでに持っている部品を組み合わせて何とか前に進みだします。これに輪をかけてコストと製作期限が波のように押し寄せてきます。まるで三次元ジグソーパズルを完成させるような作業と交渉を経て、ようやく形になっていきます。

最後に仕上げの攻防が残っています。「こんなもんでいいだろう」という悪魔のささやきが聞こえてきます。しかし、ここで妥協しては今までの苦労が水の泡になり兼ねません。工場長の顔色を伺いながらも勇気を出して「この部分のエッジをもっと効かせたい」と言うと、またまた「ウーン」という予想どうりのうなり声が聞こえてきます。工場側の「社内基準」と「指を切ってしまう可能性」を考慮して何とか当初のスケッチにより近い折中案でまとめあげて完成へと近づいていきます。

水栓


神々は細部に宿る。とはよく言ったものです。 今後サンワカンパニーではデザイン性の高い洗面ボウルに負けない水栓金具を提案していきます。よりスリムで、よりエッジが効いたものを!どうぞご期待ください。

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