
モカクリームとはポルトガル原産のライムストーン(石灰岩)です。淡い斑(まだらの線模様)が横目に流れているのが特徴です。イタリアやフランスの有名ブランドショップでは必ず利用されるほど人気の石種で、上品なベージュが柔らかな空間を創りだします。さて、今回はこのモカクリームをパネルに仕上げた≪デザインパネル≫をご紹介します。
基材はモカクリーム(石灰岩)のテイストに近い素材を選定しました。この基材は三菱マテリアル社のモイスという製品で調湿効果(室内の湿度を一定に保ってくれる効果)や消臭効果があり、ホルムアルデヒドなどの有害物質を吸着・分解してくれるスグレモノです。これはモイスの原料であるバーミキュライトという成分の効果だそうですが、この粒子がモカクリームの石灰粒子とほぼ同じ大きさなのです。この基材を提案してもらったときに基材自体の見た目や質感がとてもモカクリームの原石に近いことに気づき、この基材にモカクリームの印刷ができないかと開発が始まりました。
より本物に近いデザインになるようにモカクリームの原石から60枚ものデータを大型のスキャナーで取り込みますが、このスキャニングから柄を起こす作業がとても大変でした。モカクリームの特徴ともいえる模様にも『いい癖』と『悪い癖』があります。この癖をバランスよく配置することで、よい癖を生かした仕上がりになります。また、梱包する枚数ごとにデータは変えておりますので、同じ柄は同じ梱包にはありません。こうすることでより自然なライムストーンの風合いを実現しています。
整えたデータはイタリア製の工業用インクジェットプリンターで一枚ずつ印刷します。インジクジェット技術は日本やアメリカ製のほうが性能がいいイメージがありますが、イタリア製のテキスタイル用プリンタの方が柔らかい表情を出す為、こちらを採用しました。同じインクジェットでもテキスタイル関係のマシンはヨーロッパ製に分があります。やはり需要があるところで技術は磨かれるんですね。
こちらは以前にご採用いただいたトヨタFS証券様の写真です。90×90cmの大判サイズにも関わらず、壁一面(30m2)の施工に約2時間半しかかかりませんでした。大工さんが一人で施工しました。本物のモカクリームでしたら石職人さんが2人がかりで3~4日はかかることを考えるとパネルは超スピード施工ですね。工賃も抑えられます。
石工事で壁に施工する場合、鉄筋コンクリート壁やコンパネの壁を下地にボンド施工するのが基本です。また、高さが3m以上あるような吹き抜けなどに施工する場合、石工事であれば重たい石を支える為に特殊な施工方法になりますが、パネルの場合はプラスターボードの上から接着材とピンタッカーでOKです。サイズについても石の場合、高所では400×400mm程度になってしまいますが、モカクリームパネルは1/9の重量なので高い壁でも大判を使えます。天然石がもつよさを100%表現できるわけではありませんが、天然石では現実的には不可能な吹き抜けでの施工もできてしまうのが魅力です。
『健康』や『エコ』をテーマにした素材になかなかオシャレなものはありません。介護とか健康に関わる素材も機能追及だけでなく、そろそろデザインされるべきだと思います。ライムストーンがパネル化できたら、オシャレな健康住宅が実現できると開発してきました。今では住宅だけでなく、数々の公共物件や百貨店にも採用していただいています。あなたが天然石だと思っていらっしゃる壁も実は当社のモカクリームパネルかもしれませんよ。
主な採用実績
東京:丸井 国分寺店 2階カードセンター
東京:西武百貨店 西武池袋本店 6階
名古屋:名古屋都市センター 11階展示フロアー
大阪:2011年春のオープン予定 JR大阪三越伊勢丹 エレベーターホール
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